- 胸が痛いです。乳がんでしょうか?
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乳房を構成する細胞は女性ホルモンの影響で変化します。その際に血の巡りが良くなったり、浮腫んだりすることで痛みが生じやすいです。一般的に生理前は胸が「張る感じ」など、症状が出やすい時期です。ホルモン分泌は環境に影響を受けやすいので、それ以外の時期に症状が出ることも少なくないです。ピル(経口避妊薬)や更年期症候群で使われるホルモン補充療法でも痛みが生じることがあります。 胸が痛い時には市販の痛み止めや解熱剤が効く場合があります。ピル服用中やホルモン補充を行っているのであればそれらを休薬することもご検討ください。 乳癌が原因で痛みが生じることもあります。専門の医療機関に受診して相談しましょう。
- 胸に硬いしこり/できものがあります。乳がんでしょうか?
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乳房は女性ホルモンの影響で周期的に硬くなります。特に生理前は顕著です。そのため乳房が硬いもしくはしこりを感じたとしても多くの場合深刻ではありません。特に左右同じ程度に症状を感じる場合は乳房の生理現象である可能性が高いので、生理が始まってしばらくしてから再度触れて確かめてみてください。 一方で実際に胸に腫瘍ができていることもあります。線維腺腫などの良性のしこりであることが多いです。良性の場合は比較的やわらかく、触れたときにころころ動きやすいことが特徴です。 もちろん乳癌の可能性もあります。その場合は石のように硬い、指で触れても動きづらいなどの特徴があります。実際はご自身で癌かどうか判断することは難しいので、放置せず専門の医療機関に相談することが大切です。
- 乳がん検診の結果で「経過観察」とあり不安です
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「経過観察」は良性と思われる病変があるため、念のために定期的な検査が必要な状態です。良性の場合でも急に病変が大きくなることもあり、その場合には治療が必要になりますので、適切な時期に乳腺科で経過観察してもらいましょう。なお、「要精密検査」とあった場合には、できるだけ早く医療機関にご相談ください。
- 乳房に痛みはないので、乳がんの可能性は低いでしょうか?
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乳がんは痛みを伴わないことも多いです。痛みがなくてもそのほかの症状があり、ご心配の際は乳腺科を受診しましょう。
- 乳がん検診はどのくらいの頻度で受ければ安心ですか?
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2年に1度の頻度で受けることが推奨されています。乳がんの発症が増えはじめるのは30代からですので、その時期になったら自覚症状がなくてもリスクが高いと思われる方、ご心配な方は乳がん検診を受けましょう。
- 乳がん検診では、マンモグラフィと超音波検査の両方を受けるべきですか?
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マンモグラフィは40歳以上の女性を対象に行った場合、死亡率を低下させることがわかっているため、乳がん検診は基本的にマンモグラフィ単独で行われています。ただし、乳腺の密度が濃い高濃度乳房(デンスブレスト)の場合、しこりを発見しにくい傾向があり、その場合には超音波検査を追加して行うことで検査精度を高めることができます。
マンモグラフィだけで十分に精度の高い検査が可能ですが、超音波検査を併せてご希望の際は医療機関と相談しましょう。 - 男性ですが胸にしこりがあります。乳がんでしょうか?
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男性にも乳腺組織はありますが、女性に比べると量が少ないため、普段はふくらみなどの存在を感じることはないと思います。しかし何らかの理由で胸がふくらんでみえたり、押して痛かったり、しこりを感じたり、衣服に擦れて乳頭が傷んだり違和感を感じたりすることがあります。片側だけに症状があるときもあれば両方感じることもあります。まずは乳腺科を受診し相談しましょう。
- 妊娠中や授乳中でも検査できますか?
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可能です。X線被ばくのない超音波検査で診断を行います。妊娠の経過とともに乳腺組織が発達して通常の状態とは異なりますので正確な診断が難しいと言われています。しかし症状がある場合は妊娠、授乳の時期に関わらずお気軽にご相談ください。
妊娠、授乳はお母様方にとって非常に大変な時期であるため、検査がおろそかになり、病気の発見が遅れてしまうこともあります。妊娠がわかったら、症状の有無に関わらず時に検診を受けていただき異常がないことを確認していただくことをお勧めします。 - 小さい子供を連れて検査はできますか?
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可能です。X線被ばくのない超音波検査であればお子様とご一緒に検査ができます。
- 費用はどのくらいかかりますか?
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くわしくは「費用について」をご覧ください。